第62回関西支部学術集会

会長挨拶

第62回関西支部学術集会 会長挨拶

会長:大阪市立大学大学院医学部附属病院 西川精宣

日本麻酔科学会第62回関西支部学術集会を、来る2016年9月3日(土)に大阪国際交流センターで開催させて頂きます。

今回の学術集会のテーマは、「Science on Daily Anesthesia :日々の麻酔を科学する」とさせていただきました。普段何気なく行っている日々の麻酔も、枚挙に遑がない生理学、薬理学、物理学、工学の研究、そして臨床やシステム構築に先人達が努力し長い変遷を経た結果に立脚したものであるという事、それでもなお、未だにわかっておらず明らかにすべき事がまだまだ鏤められていることを再認識したいという思いでこのテーマにしました。

病院経営改善のため手術は増え続ける一方で、麻酔業務に追われてつい画一的な麻酔に流れがちですが、その中でより良い方法を模索し、説得力を持つ科学として昇華させるため皆さん頑張って学会発表に繋げておられるわけです。ホットなディスカッションの中で、明日につながるヒントを見いだせるかもしれません。優秀演題の中から、最優秀演題賞を決定するためのプレゼンテーションを行います。是非、奮ってエントリーされる事を期待しています。

睡眠、覚醒、鎮痛は麻酔に直結した現象ですが、今回の特別講演は「記憶」という題材で、大阪市立大学大学院基礎医科学系細胞情報学(神経生理学)講座の水関健司教授にお願いいたしました。短期記憶、長期記憶を含めたメカニズムについてお話しいただけると思います。また、関西支部では、関西医科大学麻酔科学講座の教授に上林卓彦先生が新たに就任されます。今後のご活躍を祈念いたしまして、恒例の教授就任講演をお願いいたします。

共催セミナーでは、循環モニタリング、吸入麻酔、筋弛緩、麻薬や局所麻酔にまつわる内容の講演を予定しています。また、専門医共通単位講習を一講座行います。それぞれに造詣の深い先生をお招きして御講演頂く予定です。

日本麻酔科学会による周術期管理チーム認定制度の資格要件である「周術期セミナー」も例年どおり開催しますので、各御施設の看護師もお誘い合わせの上、多くの先生方の御発表と御参加を心よりお待ちしております。